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魔改造フィギュアのすべて

目次
・魔改造フィギュアとは
・魔改造フィギュアは違法?
・魔改造フィギュアの売買
・魔改造フィギュアを自分で作ってみよう
・魔改造フィギュアの制作手順
・まとめ


魔改造フィギュアとは何か、違法なのか、売ったり買ったりしていいのか、どうやって改造するのか、魔改造フィギュアに関する疑問にお答えします。

魔改造という言葉をご存じですか?
ただの改造とは少し違い、かなり見た目が変わる改造です。

キャラクターフィギュアにも魔改造が存在していますが、フィギュアに興味がある方なら、魔改造フィギュアを販売したことで逮捕された、というニュースを耳にしたことがあるかもしれません。

しかし、オークションやフリマでは魔改造フィギュアが流通しているのも目にします。

魔改造フィギュアは作ってもいいのか、売ってもいいのか、買ってもいいのか、法律に関する疑問を丸ごと解決します。
また後半では自分で改造してみようという方のために、フィギュアを改造する手順や必要な道具を紹介します。

魔改造フィギュアとは

そもそも魔改造とは、本来の姿や使用目的とはかけ離れた状態に作り替える、つまり改造することをさしています。

フィギュアだけでなく、車やバイク、プラモデル、おもちゃ、エアガンなど、さまざまなジャンルで魔改造は存在しています。
ガンプラの魔改造やキャラクターフィギュアの魔改造は、フィギュア好きなら一度は目にしたことがあるかもしれません。

キャラクターフィギュアにおいては、市販のフィギュアをセクシーに作り替えることを特に魔改造と呼んでいます。

キャラクターフィギュアの魔改造

魔改造フィギュアは一般的に売られているフィギュアをエロティックに改造していますが、手法レベルはさまざまです。

1番簡単なのはフィギュアの胴体を別のセクシーな胴体に取り替えるという方法です。

フィギュア制作の道具を使って、自分で改造する方もいます。
フィギュアをもとにお尻や胸を大きくしたり、髪型を変えて再塗装する方法で自分の理想の魔改造フィギュアを制作しています。

服を脱がせてボディバランスを変えたり、衣装を脱着できるようにしたり、ビキニ姿に変えたり、キャラクターフィギュアの魔改造は多種多様です。

キャラクターフィギュアの魔改造に共通しているのは、とてもセクシーになるという点です。

魔改造フィギュアは違法?

フィギュアやプラモデル、ガレージキットなどを趣味にしている方なら、魔改造フィギュアを販売していた人が逮捕されるというニュースを時折耳にするのではないでしょうか。

しかし、ネットでは魔改造フィギュアを販売している人を見かけます。
魔改造フィギュアを販売している人が全員逮捕されるわけではないのでしょうか。

魔改造フィギュアの何が違法なのか知らなければ、安心して趣味に没頭することができません。

逮捕された人たちはどんな容疑で逮捕されたのか、なぜ一部の人だけが逮捕に至ったのでしょうか。
逮捕された事例を紹介しながら解説していきます。

逮捕された事例

記憶に新しいのは、2022年5月に魔改造フィギュアを販売した男性が逮捕された一件です。

この件で男性は、アニメのキャラクターフィギュアの頭を、別のフィギュアの胴体に取り付けて、無許可で販売した容疑で逮捕されました。
約180万円もの売り上げがあったそうです。

また2019年にも、同じように胴体をすり替えて魔改造したフィギュアを販売した男性が逮捕されています。
これらは2件とも、著作権法違反の疑いで逮捕されています。

著作権法とは

まず2件の逮捕例で出てきた著作権法違反とはどのようなものでしょうか。
著作権という言葉は目にすることが多いですが、魔改造フィギュアとはどんな関係があるでしょうか。

著作権法というのは、著作権という権利を、物や音楽、映像(著作物)を作った人に与えることで、その人の利益を守ろうという法律です。
著作権というひとつの権利ではなく、著作物を作った人に与えられるさまざまな権利をまとめて著作権と呼んでいます。

例えばCDやDVDを複製してはいけないということはよく知られています。
これは複製権と言って、作った音楽や映画(著作物)を他人に勝手に複製されない権利です。

しかし私的利用であれば良いとされているので、購入したCDを別のディスクにコピーして、車の中で自分だけが聞くといった使用方法は問題ありません。

著作権の中には、著作物を作った人が精神的に傷つけられないように守るための著作者人格権が含まれます。

著作物には作った人の思いや感性が反映されるので、作った人の思いにそぐわない著作物の利用や改造によって、嫌な思いをしないように守るための権利です。

著作権法では、著作権を侵害していると分かっていながら、著作物を販売することを違法としています。
例えば複製したDVDを、複製した物と知っていながら販売することは著作権法違反に当たります。

逮捕された事例では、魔改造フィギュアを誰が作ったのかは警察には分からないので、販売したということがきっかけとなって逮捕に至っています。

魔改造フィギュアと著作権

著作権法の話は少し難しいですが、フィギュアを作った人がいるということは、誰かに著作権があるということです。

アニメのキャラクターフィギュアなどは、アニメ制作会社がフィギュアの著作権を持っていることが多いです。
アニメのキャラクターフィギュアの場合だと著作物はフィギュア、著作者はアニメ制作会社、著作権はアニメ制作会社に与えられることになります。

著作権法では、著作者人格権を侵害した物だと知った上で、つまり改変や改造されたものと知っていて、それを販売することを違法としています。
先述した逮捕された事例では、フィギュアを勝手に改造して販売することで、著作人格権を侵害してしまったと考えられます。

魔改造フィギュアにおいては、フィギュアをエロティックに改造することで著作者人格権を侵害してしまいますが、それを公開しなければ誰の目に触れることもないので問題になる可能性は低いでしょう。

しかし販売するとなると公の目に触れることになり、逮捕される可能性があります。

著作権は権利なので、著作者に許可を得ることができれば違法にはなりません。
例えばフィギュアを制作した著作者であるアニメ制作会社から、改造して販売してもよいという許可を得ていれば、フィギュアを改造して販売しても逮捕されることはありません。

フィギュアを魔改造したい時には、個人的に楽しむだけで問題となる可能性が低くても、あらかじめ著作者に許可を得ておくと安心です。

セーフとアウトの判断基準は曖昧

魔改造すること自体が著作者人格権を侵害してしまう可能性があると先述しましたが、フリマサイトでは改造されたフィギュアが販売されているのを目にしますよね。

どこまでがセーフでどこからアウトなのか、その判断基準は実は曖昧なのが現状です。

購入したガレージキットを組み立て塗装して販売するのは問題ないでしょう。
著作物を用途に準じて組み立て塗装しているだけなので権利を侵害する心配はなさそうです。

フィギュアが身につけているもののデザインを変えたり、髪型を変えるなど、フィギュアに手を加えるのはどうでしょう。
これも著作者人格権を侵害しない程度に作り替えたものなら逮捕には至らないと思われます。

しかし無許可の場合は著作者が直々に訴えてきた場合には大丈夫という保証はありません。
魔改造フィギュアが高確率でアウトになってしまうのはなぜでしょうか。

魔改造フィギュアの問題点

魔改造フィギュアが問題とされやすいのは、セクシーに作り替えることでアニメやキャラクターのイメージと大きく離れてしまうことにあります。

アニメは世界観やイメージを大切にしている場合が多々あります。
人気アニメならなおさらでしょう。

魔改造フィギュアは、著作者であるアニメ制作会社のイメージを変えてしまう可能性があり、著作者人格権を侵害してしまいますし、アニメ自体のイメージや世界観を変えてしまう可能性もあります。

これはエロティックに魔改造されたフィギュアに限らず、世界観と全く異なるポーズや衣装に変えてしまうことも含まれます。
例えばフリフリの衣装を着たアイドルのフィギュアを、銃を持った戦士の格好に改造することもアウトな可能性が大きいです。

どんな改造であっても著作者の許可なくフィギュアを改造してしまうことで、著作人格権を侵害してしまう可能性があります。
改造したものを人の目に触れるところに公開することで、問題が大きくなることが多いようです。

魔改造フィギュアの売買

魔改造フィギュアを販売して逮捕されたということは、魔改造フィギュアの取引は違法なのでしょうか。

販売して逮捕された事例があると、買っていいのかどうかも心配ですよね。
買っても大丈夫ならどこで手に入るのでしょうか。

魔改造フィギュアの売買に関して詳しく説明していきます。

魔改造フィギュアの売買はOK?

先述した通り、世界観やイメージとかけ離れた魔改造フィギュアを販売してしまうと逮捕される可能性があります。

写真を公開しただけでは、公開した本人が作ったかどうか分からず著作権法違反の疑いをかけにくいですが、販売することで「著作権を侵害している物を販売している」という容疑をかけやすくなるためです。

販売する場合には著作者に許可を得ることが必要です。
しかしながら生産、販売が少量など、営利目的ではないと判断される場合には黙認されているのが現状です。

逮捕された事例では180万円ほど売り上げていたようなので、お金を稼ぐために常習的に魔改造フィギュアを作って販売していたと思われます。
購入する側には特にペナルティはありません。

魔改造フィギュアはヤフオクやアマゾン、メルカリなどで目にすることがありますが、逮捕者がでたばかりということもあってか出品数が少なくなっています。

法律が変わったり、取り締まりが厳しくなったりすることもあるので、魔改造フィギュアの販売に関しては、完全に大丈夫と言い切ることはできません。

魔改造フィギュアの代行

魔改造の代行というのは黙認されているようで、造形師さんやモデラーさんなどが代行を請け負っていることがあります。
ガンプラやガレージキットの制作代行屋さんが魔改造の代行も引き受けてくれることが多いようです。

参考価格ですがスケールによって10万円〜25万円程度と少し高価です。

また魔改造フィギュアの販売が少なく代行を利用する人が多いようで、制作開始まで数ヶ月から半年以上かかる場合もあるそうです。

ホームページに制作例が載っていることが多く、モデラーさんの腕や自分の好みかを確認することができるので、プロに任せてみるのもひとつの選択肢です。

魔改造フィギュアを自分で作ってみよう

魔改造フィギュアは法律的にグレーなことも多いですが、私的利用の範囲内で魔改造して、公開しなければ問題になる可能性は低いです。

魔改造フィギュアは購入しづらくなっているので、自分の好きなキャラクターを好きな体型、ポーズ、衣装に改造してみてはいかがでしょうか。
フィギュアの改造に必要な道具や、細かな道具の違いなどをご紹介していきます。

魔改造フィギュア制作に必要な道具

フィギュアを魔改造するのに最低限必要な道具は、パテ、デザインナイフ、やすり、塗料、筆やエアブラシです。

パテはいくつか種類がありますが、エポキシパテポリエステルパテの2種を使い分けることが多いようです。
お尻や胸の造形にはエポキシパテを、フィギュアに空いている余分な穴を埋める時など細かいところにはポリエステルパテを使用するのがおすすめです。

やすりは紙やすりの180番から400番くらいを使いますが、中には800番を使っている方もいるので、個人の好みにもよります。

塗料はガイアカラー、Mr.カラー、シタデルカラーなど自分の好みや塗り方に合わせて選びます。

パテの使い分け

フィギュアの魔改造ではエポキシパテとポリエステルパテの2種類が主に使用されます。

エポキシパテは省略してエポパテとも呼ばれています。
エポキシパテは硬化する性質のあるエポキシ樹脂を原材料としたパテで、2種類のパテを混ぜて粘土のようにして使用します。

エポキシパテは硬化の際に収縮が起きないので、硬化後にひび割れたりすることがなく、耐久性にも優れているので大きなものやパーツを造形するのに向いています。

種類にもよりますがエポキシパテは2種類のパテを混ぜてから硬化するまでに数時間かかるので、その間にナイフや楊枝を使って形を整えます。

もうひとつのポリエステルパテは、主剤に少量の硬化剤を混ぜて使用するパテです。
少量のポリエステルパテを塗って、硬化したらやすりなどで削って形を整えます。

ポリエステルパテはエポキシパテに比べて粘度が低く強度も低いので、造形には向かないパテです。
硬化時間は短く、穴埋めをしたり細かい修正をしたい時に向いています。

フィギュアの魔改造では、お尻や胸を盛る時や新たなパーツを作るときにエポキシパテを使用し、フィギュアにあった穴を埋めたり細かな体のラインを整えるときにポリエステルパテを使用します。

塗装の方法

フィギュアを魔改造する上で避けて通れないのが塗装です。
プラモデルやガレージキット、フィギュアの塗装では筆と缶スプレーとエアブラシ、3つの道具を使うことが多く、フィギュアの魔改造では筆かエアブラシが主流です。

はムラなく綺麗に塗装するのが難しいですが安価で始めやすいという点では初心者向きです。

一気に広い面積を塗装することができないので、時間がかかるという欠点がありますが、細かい箇所を塗ることができる点とコスパが良いことが利点です。
また、筆塗りをマスターすれば塗れないものはありません。

エアブラシは初期費用がかかりますが比較的簡単に、綺麗に塗ることができます。
初期費用に数万円ほどかかることや音がうるさいことが欠点です。

最終的にエアブラシを購入する方がほとんどですが、最初は手を出しやすいので筆塗りから始める方が多いです。

エアブラシでも筆塗りでも、綺麗に塗るポイントは薄く塗って乾かすを繰り返すということです。
筆塗りでは特にしっかりと乾かして、根気強く何度も何度も重ね塗りすることで綺麗な仕上がりになっていきます。

魔改造フィギュアの制作手順

実際にフィギュアを魔改造するときはどのような手順で行うのでしょうか。

フィギュアの魔改造は大きく3つの工程に分けることができます。
分解、改造、組み立てです。

それぞれの工程の詳細を説明していきます。

フィギュアの魔改造手順その1分解

まずフィギュアの衣類や体の部位など小さなパーツごとに分解します。

最終的に再塗装する時に、塗りたい箇所にだけペイントをしやすいように細かく分ける作業です。
ただ分解すればいいという訳ではなく、改造や塗装の工程が楽になるように考えましょう。

筆で塗装する場合にはそんなに細かく分解する必要はありませんが、エアブラシで塗装する場合にはできるだけ細かく分解するのがおすすめです。

キャラクターフィギュアには分解しやすいラインが入っていることが多く、そのラインを目安に分解していきます。

沸かしたお湯をボウルなどに入れてフィギュアをつけてすぐに取り出します。
取り出す際は火傷をしないように手袋をすると良いでしょう。

接着剤が強いと細かいパーツが取りづらい場合があるので、そういう時はもう一度熱湯につけて接着剤を弱くします。
あまり長い時間熱湯につけておくとフィギュア本体が傷みやすくなってしまうので注意が必要です。

フィギュアの魔改造手順その2改造

分解したフィギュアに改造を施します。
新たなパーツを制作したり、元からフィギュアにある不要な穴を埋めていきます。

パテを盛ったり、付けたり削ったりを繰り返し、お尻や胸を好みの大きさ、形に整えて好きな形に近づけましょう。
お尻や胸の大きさを変えるとバランスが悪くなってしまうこともあるので、背中や肩など周りも一緒に整えていきます。

体のラインを自分の好みに作り上げたら塗装に移ります。

改造したパーツ以外のパーツと合わせた時に違和感のない色に仕上げていきます。
薄塗りを何度も繰り返すことで綺麗に塗れますし、周りの色と合わせやすくなります。

塗りたくない場所にインクが飛びそうな時や、違う色が隣接しているパーツは、ビニールを巻いたりマスキングをして対応しましょう。

最後に影を入れたり細かい部分を筆で塗ったりして仕上げをします。

フィギュアの魔改造手順その3組み立て

最後は分解されたパーツを組み立てるだけです。
パーツを組み立てながらアンバランスではないか、色にムラがないかなど最終的なチェックをします。

問題なければ魔改造フィギュアの完成です。

まとめ

フィギュアに限らず、さまざまな物を本来の姿や目的とは大きく離れたデザインに作り替えることを魔改造と呼びますが、フィギュアでは特にセクシーに作り替えたもの魔改造フィギュアと呼んでいます。

アニメのフィギュアでは、セクシーなフィギュアがアニメやキャラクターのイメージを変えてしまうことで、著作権を侵害する可能性があります。

また、魔改造フィギュアを販売することは著作権法違反となる可能性があり、実際に逮捕されている方もいます。
逮捕された一件があり、ネットショップでは魔改造フィギュアの出品が少なくなっています。

その代わりに、魔改造を代行していて逮捕されたという事例は今のところないので、魔改造の代行を請け負うサイトをよく見かけます。
魔改造フィギュアが欲しいけれど購入もできないし作る技術も持っていないという方は、代行にお願いするのがおすすめです。

しかし道具を揃えれば、誰でもフィギュアを自分好みに変えてしまうことができます。
パテ、ナイフ、やすり、塗料など少ない道具でスタートすることができます。

販売数が少なく代行も高価なので、フィギュアの魔改造に自分でチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

参考サイト
著作権について
https://myjitsu.jp/enta/archives/104210
https://cilel.jp/column/32461/
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/794738
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E6%B3%95
魔改造について
https://kaerukobo999.com/tag/%E9%AD%94%E6%94%B9%E9%80%A0/
https://seisaku-noda-ya.com/makaizou/process/figure
https://repaint-figure.com/parts-piece-by-piece/

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